技能実習生の日本語能力を上達させるための4つのポイントを伝授!おすすめ教材についても

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日本語の教え方

技能実習生が日本に入国する時の日本語力は、日本語能力試験のN4以上です。このレベルは、簡単な漢字(低学年レベル)は読めます。文章の読解もできます。

一方、会話となると、ややゆっくり話された時には理解できるが、自分の思うことが全部は言えない、程度です。

私が教えている生徒さんも概ね、このレベルです。レッスンは、直接法(日本語で日本語を教える)で行っています。

技能実習生の日本語能力はどのように伸ばしていくのがよいでしょうか?

この記事では、技能実習生の日本語能力を上達させるための4つのポイントをお伝えします。

また、私が教える時に使用しているおすすめの教材についても、私自身の経験も含めて考えていきます。

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技能実習生の日本語能力を上達させる方法(介護)

日本語上達のポイント
私は、介護系の専門職であるということもあり、介護分野に従事を予定している学習者に向けての日本語教育に携わっています。
ここでは、一般的な技能実習生の日本語上達のポイントについて述べるとともに、特に介護分野において焦点を置いて、書いていきたいと思います。
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実習生(ベトナム)が日本語で難しいと感じることはなに?

私がN4レベルの生徒さんと接しての印象ですが、文章を読んだりすることはとても得意です。

内容の理解もできています。
しかし、会話となると、スムーズに話せないことが多いです。
単語レベルではカタカナの読みが苦手です。日本人からしたら漢字の方が難しいのではと思うのですが、漢字はひとつ上のN3レベルのものでも読めています。
先日のレッスンでは、生徒さんは「ポータブルトイレ」という単語に苦戦していました。
実際日本に来た後に実習生の日本語能力が上がるためには何をすれば良いのでしょうか。
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日本語上達のためのポイント

1.日常会話でよく使用している言葉を教える

実習生を教えていて感じることですが、会話が苦手な学習者が多いです。それは、基本的に教わることが一文一文であることが大きな理由です。

基本的な日常会話は学びますが、実際の会話には役に立たない場合があります。言葉の使い方、文章の使い方、シチュエーションは、伝えていく必要があります。

実際に使用している教材を紹介します。

つながるひろがる にほんごでのくらし(つなひろ)|日本語学習|文化庁 (bunka.go.jp)

この教材のコンセプト

このサイトでは、日本で生活する外国人の皆さんが、日本語でコミュニケーションをとったり、生活できるようになったりすることを目指して、日本語を学習することができます。自分に合った日本語のレベルや、学習したいシーン、キーワードに応じて学習コンテンツを選択することができます。日本語を勉強し実際に使うことを通じて、社会とつながり、生活をひろげてみましょう 出典:つながるひろがる にほんごでのくらし(つなひろ)|日本語学習|文化庁 (bunka.go.jp)

この教材の良いところ
  1. 生活の場面で会話が作成されており、実際にどのような状況で表現をしようするか理解できるところ。
  2. 動画がページの中にあり、一人での学習や復習にも使える。
  3. 各国語版対応であり、直接法だけでは教えるのが難しい場合、媒介語(母国語)を通すことで学習者にとっても理解度が高まるなどのメリットが多い。
  4. 日本語の特徴について説明の動画あるところ。

2.仕事でよく使用する専門用語を教える

母国のほとんどの送り出し機関は専門用語を教えるところまではしません。そのため、日本に来て仕事に就く場合、まずはじめに仕事で使用する専門用語を教える必要があります。
専門用語を知っていると仕事を始めたときに、日本人スタッフとのコミュニケーションに役に立つだけでなく、仕事がスムーズに遂行できるようになります。
注意しなければいけないのが、日本人スタッフとは専門用語を使用しますが、介護分野の場合は、お世話をする利用者様とのコミュニケーションにおいては、専門用語を使えないという点です。
専門用語を学ぶとともに、利用者様との会話についても、想定される場面で学習をしておくとよいでしょう。
ここでも、実際に使用している教材を紹介します。
このサイトでは専門用語と介護の場面での簡単な日本語会話を学べます(各国語版対応)
この教材のよいところ
  1. 実習現場や生活の場で必要な日本語でのコミュニケーション力が養える
  2. 外国人に日本語を教えるための特別な知識や経験を持たない指導員が使いやすい
  3. 1セクション(A4×2枚)が1時間で終わる内容となっている

3.実習生と話す際は、優しい日本語で会話をする

教えるための日本語(指示語や説明)は、優しい日本語で話すことが重要です。
小学生と話すつもりで優しい言葉を使って会話をしましょう。
例えば、「短い文章で話す」「です・ます」で話すなどです。優しい日本語の話し方については、こちらの記事で説明しています。

4.文化・習慣・礼儀について教える

教えておくとよい基本マナーは下記3つです。
  1. 時間を守る
  2. 挨拶の仕方
  3. 服装の考え方
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まとめ

技能実習生の日本語能力を伸ばすために大切なことは、場面ごとでよく使われる会話例を使用し、何度も練習することです。
どのようなシチュエーションで使う表現なのかを学ばなければ、会話は上手にならないでしょう。
N4などの試験に受かるためだけではなく、生活するために不自由しない日本語能力を身に着けていくことが重要です。
次の記事では、より具体的な項目について、上達するコツを見ていきましょう。

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