日本語の文字の種類と外国の方へひらがなとカタカナを教える具体例を伝授

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日本語の教え方

日本語学習者で漢字に興味を持つ方は多いです。「おしゃれでかっこいいい!」「アートだ」など、外国の方を魅了しているようです。

私の生徒さんでも、漢字にとても興味がある方がいました。漢字のひとつひとつの持つ意味に関心があり、日本語をタイプするための専用のキーボードをアマゾンで買われたりしていました。

気軽に筆文字が書ける筆ペンは、外国の方への人気のプレゼントなんですよ。ご存じでしたか?

この記事では、日本語の学習者に、日本語の文字の基本である「ひらがな」「カタカナ」をどのように導入するかについて書いています。

「外国人にひらがな・カタカナを教えることになった」方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

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日本語の文字の種類

日本語の文字は、3つあります。「ひらがな」「カタカナ」「漢字」です。

そのほか、日本では、ローマ字と算用数字(アラビア数字)も含めれば5種類が使用されています。

ひらがな

ひらがなは、漢字が元になってできています。

曲線が多いのが特徴です。

この元の漢字のことを「字源」と呼びます。

例えば、「け」の字源は「計」、「も」の字源は「毛」です。

カタカナ

カタカナは、漢字の一部分を取り出しものです。

ひらがなと違って、画数が少なく、少し直線的です。

例えば、「ケ」の字源は「介」、「モ」の字源は「毛」です。

漢字

漢字は、中国から日本に入ってきた文字です。

常用漢字だけで2,000文字以上あります。

同じ形や似たような形の部品がたくさんあり、それらをいろいろ組み合わせて漢字となっています。

日本の漢字は意味を形にした文字なので、正確な読み方は分からなくても、漢字のつくりを見ればある程度の意味を理解できます。

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ひらがな、カタカナ、漢字の中で、どの文字から教えるのか?

基本はひらがなから教えます。

理由は、使用頻度が高いからです。

ひらがなから教えましょう

ひらがな

ひらがなは、使用頻度が高いので、ひらがなから覚えたほうが、生活するのにも教科書を読むのにも便利です。

カタカナは、主に、「外来語、外国人の名前、外国の地名、擬音語」で使用されます。

漢字・ひらがな表記できる言葉であっても、「その言葉を際立たせる」「文章を軽快にする」目的でカタカナ表記する場合もあります。

(例)素敵→ステキ、謎の生物→ナゾの生物

直線が多く、文字的には簡単ですが、和製英語(日本人が作った英語)やカタカナ語の英語は発音が全然違うので、外国人にとって、難しく感じます。

以上の理由から、多くの日本語学校では「ひらがな」→「カタカナ」の順番で教えています。

「ひらがな」「カタカナ」指導の基本

ひらがな、カタカナの学習目標は、1つ1つの文字の読み書きができるようになることですが、教える観点からは、「読むこと」と「書くこと」は別に考えるとよいです。

また、事前に学習者の希望も確認しましょう。

日本語を読むことができれば、とても役に立つとは思いますが、文字を読むことよりローマ字で進めてほしいという方や読めれば書けなくてもいい方やそれぞれゴールが違います。

オンラインレッスンは、学習者の希望に合わせてレッスンできるというのが最大のメリットです

学習者がモチベーションを保って、学習を継続できるようにすることも講師の役割の一つであることを頭に置いておきましょう。

「読み」の指導

「読み」の指導は、「かなの字形を見て、音がわかること」です。

かなの「読み」の導入には、「五十音表」やいろいろな「文字カード」などが使われますが、ここでは、「連想法(アソシエーション法)のカード」を紹介します。

連想法(英語版)の例はこちら→Hiragana & Katakana through pictures (google.com)

文字の字形を短期間で覚えられるように工夫した記憶術です。学習者の母語で語頭にその文字に近い発音を持つことばを、絵で学習者に提示します。その絵には、日本語の文字が重ねて書いてあり、絵から音と字形を連想させることによって、印象深く覚えることができ、学習者の記憶を助けると言われています。

【手順】

1)一文字ずつ、文字と音を読みながら、学習する。

※50音だけでなく濁音・半濁音・長音・促音・拗音があります。

2)短い単語(2文字以上)の練習 【文字】ひらがなの練習カード(外国人向け) │ Langoal などを使用しましょう。

3)短い単語が読めるようになったら、まるごとプラスなどの会話練習のできるテキストを使って、実際に使える単語を会話の中で読みながら習得していく方法がいいと思います。

「書き」の指導

「書き」の指導は、「音を聞いて、かなが書けること」です。

講師として知っておいたほうがよい美しい文字の基本的なポイントについて伝授します。

講師がきれいな文字を書ければいいですが、講師自身が書けなくても、知っていればコツを学習者に教えることはできます。

使用するテキストについて

子供用のひらがな・カタカナ練習帳をおススメしている講師の方もいらっしゃいますが、私は学習者が大人の場合、大人用のものを使用するほうがいいと考えます。

子供用のものを使用すると、子供っぽい丸っこい文字が身についてしまいます。

のちのち直そうとすると学習者にとっても負担になります。最初から大人向けのテキストを使用すれば、あとから修正する必要がありません。

大人向けの美しい文字を書くテキストは、インターネットにも多数ありますし、ダイソーなどでも購入できます。「ペン字いんすとーる」の練習帳はおすすめです。

ひらがな

【ポイント】

  • ひらがなは曲線が多いので、次の画へつながるように意識して書く。
  • 流れるように滑らかに書く。
  • 結び方をマスターするとカッコよく見える(結びとは、よ、な、は、ほ、す 等の文字です)

「ひらがな 三角結び」で検索すると、書き方がたくさん出てきます。

  • 字源を知る
カタカナ

【ポイント】

  • 画数が少ないので、一本一本の線を大切に書く。
  • 45度の角度を意識する。

※左にはらう時や跳ねる時、角度45度ぐらいになるようにするとバランスよく見える。

  • 逆三角形で美しく(カタカナには、逆三角形で収めると美しく見える文字がたくさんあります)
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まとめ

日本語の文字は、ひらがな・カタカナ・漢字の3種類です。

指導においては、読むこと・書くことは別々に考えましょう。

教える順番は、まず「ひらがな」から教えていくことをおススメします。ひらがなは、使用頻度が高く、文章の6~7割を占めているからです。

指導という点においては、学習者にきれいな文字を書かせるということより、講師が「文字」についての知識や書き方のコツを頭に入れておくことが重要であると考えます。

講師自身が文字をきれいに書くこと苦手でも、コツやポイントを知っていればアドバイスできるからです。



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