正しい日本語の使い方とは?間違いやすい日本語表現と二重敬語について

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日本語講師のなり方

日本語講師として仕事をするようになり、教え方や文法について自分自身でも勉強しつつ、このブログを書いています。

私は、言霊ということを大切にしていて、日本語講師として、一人の日本人として、美しい日本語を話したいと思っています。

言霊とは、自分が発する言葉に魂が宿っているという概念 を指す言葉です。

信じるも信じないも人それぞれだと思いますが、私は、きれいな言葉を発していきたいと考えています。

そこでこの記事では、正しい日本語の使い方について書きたいと思います。

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正しい日本語と間違えやすい日本語の言い方について

「日本語が乱れている」という話をこれまでに一度は耳にしたことはありますか?

私の娘は高校生なのですが、言葉を略したり、本来の意味とは全く違う意味合いで言葉を使用しているので、ときどきその使い方はちょっと・・・と思うことがあります。

「言葉」というものは、使用されながら、時代や環境によって、変化していくものです。いつの時代も前の世代の人から見れば、「日本語が乱れている」ということになるのは、当然のことです。

その時代に合った正しい日本語を身につけることで、ビジネスにおいて、お客様や取引先の担当者によい印象を相手に与えることができます。

これを機に改めて、日本語の表現について考えてみたいと思います。

間違いやすい日本語表現ついて

世間一般に使用されている言葉でも、公式には間違っている、もしくは好ましくないとされている表現があります。

それらについて見ていきましょう。

正しい日本語

「ら」抜き言葉、「い」抜き言葉、「さ」入れ言葉

ら抜き言葉は、昭和初期には使われていましたよ。

しかし、公式の見解では「現時点では改まった場では使うべきではない」としています。

1)ら抜き言葉

「ら抜き言葉」とは、可能表現から「ら」が抜ける現象をいう

動詞の種類 可能形 ら抜き言葉
見る 見られる 見れる
寝る 寝られる 寝れる
来る 来られる 来れる

2)い抜き言葉

「い抜き言葉」とは、「〜います」を「〜ます」と「い」を除いて用いることです。

例)

・電話をしてます→正:電話をしています。

・映画を見てます→正:映画を見ています。

3)さ入れ言葉

さ入れ言葉は、「~せていただく」とすべきところに「さ」を入れて言うこと。

例)

・読ませていただく→正:読ませていただく

・休ませていただく→正:休ませていただく

いつの間にか定着してしまった表現の例

1)お体をご自愛くださいませ

正:ご自愛くださいませ

※「自愛」に「体を大事にする」という意味が含まれている

2)各位様

正:○○各位・お客様各位

※「各位」自体が「皆様」を意味する

3)(役職名)+様

正:○○社長・社長の○○様

※役職に敬称をつけるのは誤り

4)資料をご持参ください

正:資料をお持ちになってください

※「持参」は謙譲語になるので、相手への用法としては使えない

5)(他社の相手に対しての)本日は休みをいただいております

正:休みを取っております

※「いただく」は自社に対しての敬意の表現

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二重敬語

すでに敬語である言葉に別の敬語を重ねていることを指します。

二重敬語は間違えることがもっとも多い敬語表現ですよ。電話や来客対応などでも間違いだと思わず使っていることが多いんです。

間違えやすい二重敬語トップ10

二重敬語の間違えで多いのは、すでにそれだけで、敬語になっているのに、さらに「なられる・られる」を重ねて、言ってしまうことです。

例えば、以下のような言い方です。言ってしまってませんか?

もとの語 間違った敬語 正しい敬語
見る ご覧になられる ご覧になる
帰る お帰りになられる お帰りになる
言う おっしゃられる おっしゃる
来る お越しになられる お越しになる
来る お見えになられる お見えになる
話す お話しになられる お話しになる
戻る お戻りになられる お戻りになる
食べる・飲む 召し上がられる 召し上がる

謙譲語にさらに「いただく」を重ねる言い方も、よくある間違いです。

見る 拝見させていただく 拝見する
行く うかがわせていただく 伺う

問題に挑戦!

【問題】次の3つの表現を正しい表現に直しましょう!

①どうぞ、お召し上がりください。
②ご覧になられる。
③お客様がお越しになられました。

【正解】

どうぞ、召し上がって下さい。※尊敬語「召し上がる」に「お〜になる」は不要
ご覧になる。 ※尊敬語「ご覧になる」に尊敬語「れる・られる」は不要
お客様がお越しになりました。 ※尊敬語「お越しになる」に「れる・られる」不要

全問正解できましたか?

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まとめ

間違って使われている日本語の例を紹介しました。

現時点では正しくないとされている「ら抜き言葉」なども、今後の世の中の流れの中で見解が変わる可能性があります。

二重敬語も、正式には正しくないですが、世間では使用されています。

正しい日本語の知識があれば、学習者が間違いとされる言い方をした時、それを指摘し、訂正するだけではなく、「正しい表現」と「間違いとされているが、実際には使われている表現」の両方が存在していることを教えることができます。

正しい日本語を使うことは、日本語を母国語としている私たちであっても難しい部分があります。

しかし、日本語講師という仕事を選んだ以上、正しい日本語を知っていること、なるべく正しい日本語で話すことは基本です。

ビジネスマナーと言葉遣いが一緒に学べるアプリなどもあります。楽しみながら知識を身に着けて、きれいな日本語が話せるようになりましょう。

次の記事では、敬語についてもっとくわしくお話します。

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