日本で就労するための在留資格と就労している外国人のカテゴリーについて

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日本語講師のなり方

最近、コンビニや飲食店で働いている外国人をよく見かけませんか?

外国人が日本で仕事をするには就労ビザもしくは資格外活動許可が必要です。

コンビニでアルバイトをしている外国人のほとんどは、留学生が資格外活動許可を受けて働いています。

これに関する基本的事項は「出入国管理及び難民認定法」に定められています。

この記事では、外国人が日本で働くための在留資格と外国人就労者の統計についてお話します。

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就労するための在留資格について

外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認する必要があります。

就労するための在留資格について(2021年11月現在)

1、制限付きで就労が認められる在留資格(18種類)

外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、投資・経営、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術、人文知識・国際業務、企業内転勤、興行、技能、技能実習、特定活動(ワーキングホリデー、EPAに基づく外国人看護師・介護福祉士、ポイント制等)

※図1)就労のための在留資格 

 

2、制限なく就労が認められる在留資格(4種類)

永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者

※図2)
身分による在留資格

(※図1、図2「新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」出入国在留管理庁より出典)

※詳しくは、厚生労働省「外国人雇用対策」をご覧ください。

※その他、資格外活動許:可を受けて、働いている外国人もいますよ

資格外活動許可申請を行う在留資格は、主に3つあります。

  1. 留学生

  2. 卒業後の1年間で就職活動中の人=特定活動の在留資格

  3. 家族滞在の在留資格

これらの在留資格を持つ人は本来働くことが認められていませんが、資格外活動申請を出すことで週28時間以内の就労が可能になります。

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日本で就労する外国人のカテゴリー

日本で就労している外国人は、2020年10月末時点で過去最高の172万4328人です。厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」(令和2年10月末現在)より

国別

where are you from?

1 ベトナム 443,998 人 25.7%(外国人労働者数全体の)
中国 419,431 人 24.3%
フィリピン 84,750 人 10.7%

一方、ブラジルやペルーなどは、前年比で減少しています。

以前は、製造業で働く日系ブラジル人、ペルー人をよく見かけましたが、最近は、コンビニや飲食店で働いているアジア諸国からの労働者がとても増えた印象ですね。

在留資格別

1 身分に基づく在留資格 546,469 人 (全体の 31.7%)
2 技能実習 402,356 人 (同 23.3%)
3 資格外活動(留学を含む) 370,346人

「身分に基づく在留資格」とは、「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の

配偶者等」、「定住者」の4種類があり、活動に制限がないというのが特長です。

 

※1位の「身分に基づく在留資格」では、フィリピンやブラジル、ペルーで多く、2位の「技能実習」については、ベトナムとインドネシアで多いです。

次の記事【介護での技能実習生受け入れと日本語能力を上達させる方法について】で詳しくお話します。

都道府県別

1 東京 496,954 人 (全体の 28.8%)
2 愛知 175,114 人 (同 10.2%)
3 大阪 117,596 人 (同 6.8%)

日本三大都市(一般に 東京都 区部 ・ 大阪府 大阪市 ・ 愛知県 名古屋市)に人が集まっています。

外国人労働者数(産業別)

1 製造業 482,002人 -0.3%(前年比)
2 サービス業 276,951人 +3.9%(前年比)
3 卸売業、小売業 232,014 人 +13.5%(前年比)

※福祉、医療分野は、43,446人ですが、前年比+26.8%と大きく増加しています。

※建設業に関しても、110,898人で前年比+19.0%で増加しています。

「福祉・医療分野」「建設業」に関しては、日本語教育に関しても、国が力を入れています。各国版で教材が用意されていますので、ご活用ください。

建設業に従事する外国人労働者向け教材(厚生労働省)

にほんごをまなぼう(日本語介護福祉士会)

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まとめ

日本で外国人が就労するには、就労が認められる在留資格もしくは、資格外活動許可が必要です。

また、だれでも、なんでも好きな仕事ができるわけではありません。

もし、雇用主が不法就労と知らずに雇用したとしても、在留カードの確認などを怠ったなど明らかな過失がある場合には、罰則が科せられる可能性があります。

夢をもって日本に入国し、日本社会にとって大切な労働力になり得る人々が不法滞在となってしまったらとても悲しいですよね。

現在、ベトナム、中国から労働者が多いですが、外国人労働者が日本で不安なく生活し、働けるように国全体が様々な取り組みをしています。

産業別では、福祉・医療分野、建設業での増加が著しいです。

災害時、救急時の案内、働くための教材が様々な言語で作成されています。私が以前、愛知県国際交流協会で働いていた時に比べて、ずいぶん言語が増えたと思います。

また、日本語を流暢に話して、接客をしてくれる外国人労働者にはいつも感心しています。

日本語講師は、日本語教育のことだけでなく、外国人労働者が安心して日本で生活できるように大きな役割を担っていくのではないでしょうか?

周辺知識を増やして、頼ってもらえる日本語講師になりたいと思いました。

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