日本語講師が持つべき文化的差異の視点とは?外国人学習者とのコミュニケーションのコツについても

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日本語講師のなり方

グローバル化が加速しています。簡単にいうと、「ヒト・モノ・カネ」の国間での移動が、簡単になったということです。

これからのグローバル化時代において重要なものであるのにもかかわらず、あまり世間一般で聞き馴染みのない言葉である「文化的差異」の視点。

「文化的差異」とは、なんでしょうか?

この記事では、日本語を教えたい人が知っておきたい「文化的差異」について説明します。

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文化的差異とは?

「文化的差異」とは一体何でしょうあ? 文化的+差異、つまり文化的な違いです。

もう少し、「差異(さい)」という言葉を詳しく見ていきましょう。

「差異」:他の物と異なる部分、2つの物の間にある違い

・どの商品も品質的には差異がない。
・しかし、二人の間の決定的な差異は、大学を卒業したあとに現われた。(出典:西村京太郎『赤い帆船』)

コミュニケーションにおける文化的差異

コミュニケーション力UPコミュニケーションにおける文化的差異についての話をします。

例えば、外国語で何かを伝えようとしたとき、「言いたいことは間違えずに正確に言えたのに、相手が理解できていないな?」と感じることはありませんか?

日本では、言葉の表現にもあるように、「以心伝心」「阿吽の呼吸」「暗黙の了解」「空気を読む」など「察する文化」です。

ある事項について誰かに伝えたいときに、説明を部分的に省略してもコミュニケーションが成立します。

このような文化を「ハイコンテクスト文化」と言います。この文化の代表が日本です。

反対に、欧米諸国で多いのが、「ローコンテクスト文化」です。

「ハイコンテクスト文化(高文脈文化)」とは?

コンテクスト(文脈)とは「言語外の情報」のことです。

・相手と共有している価値観、知識
・共通認識
・相手との関係性
・場の雰囲気
・会話の流れ

ハイコンテクスト文化」では、メッセージを伝達する際に言語以外の要素を重視します。

日本人同士のコミュニケーションでは、暗黙の了解で空気を読むことが求められます。

日本のビジネスの現場でも同様です。とても面倒です。

「ローコンテクスト文化(低文脈文化)」とは?

「言葉に表現された内容のみが情報としての意味を持ち、言葉にしてない内容は伝わらない」

伝える文化」です。

これらの国々は人種や宗教などの面で多様性が日本より強く、人によってその常識に大きな差があります。

低文脈文化においてうまくコミュニケーションを取るためには、発信するメッセージの論理構成をしっかり立て、明確に伝える必要があります。

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日本語学習者とのコミュニケーションのコツ

様々な国の学習者が日本語を学習しています。

この文化的差異を理解せずに、日本人相手に説明するときと同じ感覚で、言語だけ切り替えて同じことを伝えても、うまく伝わらない場合があります。

文章の構成の違い

文章の構成についても大きな違いがあります。

日本では、「起承転結」で述べることが正しいコミュニケーション方法と言われています。

しかし、英語では違います。英語では結論を最初と最後に述べるのに対し、日本語では、一般的な事情から入り、出来事の順番通りに話が展開し、最後に結論がきます。

その他、日本語の特徴ですが、「~だと思います」という表現を用いて、主張を和らげていま
す。日本語を単純に英語に翻訳するだけでは、伝えたい事柄をうまく伝えられない可能性があります。

コミュニケーションのコツ

日本語学習者がに言語学習者が「ローコンテクスト文化(低文脈文化)出身の方の場合、

明確に伝えることが重要です。

「結論」「理由」「具体例」で話す

●結論は最初と最後に最低2回言う

●Yes か Noかははっきりする

●しっかり言語化する

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まとめ

日本語講師は世界の人と関わる、グローバルな職業です。

日本のビジネス世界でもグローバル化の影響か考えが多様化し、徐々にローコンテクスト化が進んでいます。

コミュニケーションをする上で、うまく伝わらないなと思ったら、ぜひ、この「高・低文脈文化」の話を思い出してみてください。

 

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