ベトナム人の技能実習生の候補生に日本語を教えていて一番感じることは、「自分の思っていることを思うように言えない」ということです。
私も英語では、思うことが言えなくていつも苦労しています。
この記事では、日本語レッスンで学習者の表現力を高めるためのおすすめの方法をご紹介します。
日本語を学んでいる外国人の表現力をアップする方法とは?
表現力を向上するには、作文が一番です。レッスンに是非取り入れてみてはいかがでしょうか?
身近な話題で作文練習をすることで、言いたいことが言えるようになります。
作文練習で日本語の表現力を上げる(初級編)
作文は表現力を高めると言っても、いきなり「作文を書いてください」と言ってもなかなか難しいものです。
限られた語彙力の中でどのように作文練習をしていくとよいでしょうか?
ポイントは2つです。
初級で習う基本的文型を使って、短い文を練習する。
短い文をつなげるためには、文と文の接続の仕方を学ばなければなりません。
例えば、「朝、7時に起きる」「顔を洗う」「朝ごはんを食べる」「8時に家を出る」
「朝、7時に起きて、顔を洗って、朝ごはんを食べました。」のように「て形」の学習
「それから、8時に家を出ました」のように「それから」「そのあと」などの接続の言葉の導入も必要です。
これは、テンプレートなようなものを作っておいて、そこに言葉を当てはめていき作文をする方法です。知っている語彙だけで作文をすることができます。
また、テンプレートに当てはめることで、書き方の学習にもなります。
出典:「こどもの日本語ライブラリ」より
日本語で日記を書いてみよう
表現力をアップさせるために日記が効果的なことをご存じですか?
日本語で日記をつけると、教科書には出てこない、オリジナルな表現をする練習になります。
初級の限られた語彙・知識の中で表現をやりくりするのも大事な訓練です。英語の学習でも、「簡単な英語に言い換える」練習が会話力UPに効果的と言われています。
日記を書くメリット
1.生活に密着した語彙・知識が増える
日記を使った日本語学習では、①手持ちの語彙・知識で表現しようとする練習 ②新しい単語・文法をその場で調べて覚えようとする練習を併用しましょう。
2.日本語脳が成長する
日記を書くことで、「これはネタになるな」「何かネタはないかな」と探すようになります。
これが習慣化すると表現したいことを初めから日本語で考える「日本語脳」が成長してきます。
日本語日記を続けるコツ・方法
ともかく続けることを最大の目標にしましょう!
日本語で日記をつける目的は、「毎日繰り返し日本語に触れる機会をつくる」ことです。
日本語での日記を毎日継続するためのポイントは以下の通りです。
1、なんでも書く
2、1行でもいい、「書けない」と書いてもいい
3、完璧でなくていい
※「とにかく毎日書く」=「小さな達成」を積み重ねることがモチベーションの維持につながります。
日記の書き方
(例)
①日付 年 月 日
②天気 今日は でした。
③感情 ○○したので、 です。
または、
④感想 ○○した/○○へ行ったので、 です。
日記で使えそうな表現を学習者と一緒に学んでから、日記を書いてもらいましょう。
日本語で日記を書くためのよい書籍があまりないので、以下のようなサイトを参考にしたり、英語で日記を書くための書籍などを参考にすると、簡単です。
講師自身の英語の勉強にもなりますね。
参考サイト:例文を使って、英語で日記を書いてみよう!
まとめ
日本語の表現力アップには作文がおススメです。いきなり作文を書くとなるととても難しいので、
身近なことを書ける日記が良いでしょう。日記は、定型の文例に当てはめて書くことからスタートすると初級学習者も始めやすいです。
日本語のレッスンに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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